兵庫県立 塚口病院
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概要
主に消化器外科として診療を行っています。
消化器外科の守備範囲となる臓器は食道、胃、小腸(十二指腸を含む)、大腸、肛門、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓などです。
治療の対象となる疾患としてはまず癌の治療が大きな柱です。胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、胆嚢癌、胆管癌など本邦で頻度の高い癌腫の多くが消化器外科治療の範疇に含まれます。
癌と同じく治療の対象となる大きな柱は腹部救急疾患です。急性虫垂炎、急性胆嚢炎、消化管穿孔、腸閉塞、腹部外傷など緊急手術を要する多くの疾患の治療をわれわれ消化器外科医が担当しています。
当科ではこれらの疾患以外にも鼠径ヘルニアや下肢静脈瘤の手術も行っており腹部外科、腹壁外科、血管外科などに幅広く対応しています。

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特徴
はじめに
  当院の外科入院病床数は35床で、年間約300件の手術を行っています。2010年の悪性疾患の手術例は胃癌14例(うち腹腔鏡下手術6例)、結腸直腸癌41例(うち腹腔鏡下手術31例)、肝臓癌(原発性および転移性)8例、膵臓癌3例などです。消化器癌の手術では、まず安全性を担保した上で癌の根治性を追及し、さらにQOLの改善(機能性・美容性)を考慮して手術術式と治療内容を決定しています。癌の手術以外に胆石症、大腸憩室炎などの炎症性腸疾患、ヘルニア、痔の手術などを幅広く行っており、緊急手術を要する腹部救急疾患にも対応しています。
予定手術では多くの疾患でクリニカルパスを採用し、標準化した治療を進めています。循環器疾患や糖尿病などの合併症を有する患者さんにはこれらの疾患のコントロールを術前から行い、手術の安全性を高めるように配慮しています。

消化器外科は、食道、胃、十二指腸、小腸などの上部消化管外科、大腸、肛門からなる下部消化管外科、そして肝臓、胆嚢を含む胆道系、膵臓などを扱う肝胆膵外科と3領域に分けられます。当科ではこのいずれの領域の疾患にも対応しているのはもちろんのこと、鼠径ヘルニアなどの腹壁疾患や脂肪腫などの軟部腫瘍、そして下肢の静脈瘤の治療なども行なっています。
消化器外科医が携わる仕事の大きな柱は癌の治療です。胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌など頻度の高い癌腫の多くが消化器外科の守備範囲に入ります。
もう一つの重要な守備範囲は腹部救急疾患です。日常診療で良く遭遇する虫垂炎をはじめ、急性胆嚢炎や腸閉塞、消化管穿孔(胃穿孔、十二指腸穿孔、大腸穿孔)などは早急な対応が必要であり、急性腹症と名付けられており緊急手術の対象になります。
最近では各領域において、出来る限り患者さんの負担を少なくして美容面にも配慮した手術を行う方向に向かっておりこれを低侵襲外科と名付けています。腹腔鏡手術がその典型的な手術法ですが、当科でも胆石症のみならず胃癌や大腸癌などで適応のある患者さんに対しては積極的に腹腔鏡手術を行っています。
医療とはライフラインであり、保険のようなものです。実際に手術を受けた患者さんが喜んで退院してもらえるのはもちろん、病院に行ったことのない健康な人でも、具合が悪ければいつでも見てもらえる、適切に対処してくれると安心して暮らして行ける事が病院の地域に対する使命です。
専門領域に偏らず幅広く地域の方々のご要望に応じ、更なる信頼を得ようと思っておりますので、兵庫県立塚口病院消化器外科をどうぞよろしく。

手術について
   消化器癌の治療ではガイドラインに沿った治療を原則にしています。傷が小さく患者さんの負担が少ない腹腔鏡下手術を積極的に導入する一方で、進行癌の症例では術前化学療法も考慮したうえで開腹手術での拡大リンパ節郭清を行い、癌の取り残しのない手術(R0手術)を目指しています。
 胃癌の手術ではガイドラインに準拠し早期胃癌に対しては腹腔鏡下手術(LADG及びLATG)を行っています(図1)。進行胃癌については開腹手術(D2リンパ節郭清)、化学療法を組み合わせ病期に応じた過不足のない治療を施行しています。



 大腸癌では平成13年より積極的に腹腔鏡下手術を導入し、手技が定着した現在では腹腔鏡下手術が全体の75%以上を占めています。腹腔鏡下手術では手技的に困難な部位として横行結腸・下行結腸・直腸があげられますが、当科では大腸の全領域の腹腔鏡下大腸手術をすすめています。腹腔鏡下手術でも適切なリンパ節郭清を行い、開腹手術と比較して根治性の劣らない手術をすすめています(図2)。直腸癌では自律神経温存により膀胱機能・性機能を温存し、また低位の直腸癌に対しても根治性を損なわずに可能な限り肛門を温存する術式(直腸間膜全切除(TMR)を伴う超低位前方切除術)を採用しています。巨大な直腸癌も術前に放射線化学療法で縮小させ、側方郭清も行い根治性を高めています。



 肝臓の手術では、大腸癌の肝転移は切除可能であれば積極的に行っております。最近の大腸癌化学療法の進歩にともない、集学的治療により良好な成績が得られるので全身化学療法と組み合わせた肝切除を積極的に行っています。原発性肝癌に対しても最新の手術デバイスを用いて手術時間を短縮させ出血量の少ない手術をすすめています。

 膵臓の手術では、膵癌に対して全身化学療法と手術(膵頭十二指腸切除・膵体尾部切除など)を組み合わせた集学的治療を行っており、その他IPMNなどの嚢胞性膵腫瘍についてもガイドラインに準じた治療方針を立てて手術を施行しています。
 2010年の良性疾患の手術としては胆嚢摘出術51例(うち腹腔鏡下手術47例)、巨大肝嚢胞 1例、ヘルニア44例、急性虫垂炎18例(うち腹腔鏡下手術17例)、大腸憩室炎4例(うち腹腔鏡下手術1例)、直腸脱(括約筋縫縮直腸固定術)2例、尿膜管違残 3例(うち腹腔鏡下手術3例)、下肢静脈瘤15例、CVポート留置術などです。

 胆嚢結石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術が標準的手術となり、当科でも9割以上の症例を腹腔鏡下手術でおこなっています。従来3〜4カ所の傷から手術を行っておりましたが、2009年12月からは整容性に最も優れた単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(傷がへその部位1か所ですむだけでなく、術後2週で傷がほぼ見えなくなる。)も導入し、適応症例に現在まで20例程度施行しており患者さんの好評を得ています(図3)。胆嚢炎が強い場合、腹腔鏡下手術は困難なこともあり、術中開腹手術へ移行することもありますが、 いずれの場合も入院期間は1週間前後です。



 急性虫垂炎に対して当科では積極的に腹腔鏡下手術をすすめています(図4)。そのメリットとしては、1.傷が小さく、術後の創感染がまれ。2. 患者さんの侵襲が少なく社会復帰が早い。3.急性虫垂炎は術前診断が困難なことがあり、術中の腹腔鏡の観察により他疾患との鑑別が可能で、適切な手術が行える。4. 腹腔鏡により腹腔内を広く観察でき、腹腔内に膿の溜まった症例では徹底した腹腔内洗浄が行える。
ただし高度癒着例や腹膜炎で腸管拡張例では腹腔鏡下手術の適応外となり開腹手術で対応します。



鼠径ヘルニアは基本的には腰椎麻酔で手術をおこなっています。合成繊維のメッシュ(図5)で筋膜の弱いところをおおい補強するヘルニア根治術を行っています。



下肢静脈瘤は基本的に局所麻酔で日帰り手術を行っています。術式は小切開創から伏在静脈の根部を結紮し、目立つ静脈は4〜5カ所切除します。ほとんどの静脈の拡張は消失します(図6)。




化学療法について
  消化器癌の治療において、化学療法はガイドラインに沿って適切に行っていく必要があります。当科ではガイドラインに記された全ての消化器癌の化学療法に対応したレジメンを準備し、患者さんがより安心して化学療法がうけられるように薬剤師や外来化学療法看護師とも協力し患者さんのニーズに応じて入院・外来のいずれでも化学療法を施行しています。また安全に持続的に静脈投与が行える皮下埋込CVポートも症例によって利用しています。
また疼痛緩和や制吐療法などの患者さんのQOL向上のための治療も、最新のガイドラインに従って薬剤を適切に選択し、良好な効果を上げています。

お知らせ
  当院は、日本外科学会外科専門医制度修練施設および日本消化器外科学会専門医修練施設に認定されています。




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外来診療担当表
 
1診 今村 大塩 近藤 田村 大塩
2診 近藤 今村
(消2診)
 大塩   
備考

 


(赤文字は女性医師です)

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